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今大会の日本代表の最大の弱点は守備だった。所々で危ないシーンが目立ち、失点をする場面があまりにも目立った。3試合で6失点では上に進めないのも無理はない。なぜここまで守備崩壊していたのだろうか。


南アフリカ大会と比較

さて、前回のW杯南アフリカ大会での失点を比較してみよう。 

カメルーン  -1 日本
デンマーク  -3 日本
オランダ   -0 日本
パラグアイ  -0 日本(PK5-3) 


なんと4試合2失点しかしていない。今大会はたった3試合で3倍もの失点をしたことになる。 

日本代表は南アフリカ大会の前、練習試合で思うような結果が出ず守備的な布陣で本大会に臨んでいた。アンカーに阿部をおき本田を1トップにして守備重視のフォーメーションを組んでいたのだ。さらに、センターバックも中澤と闘莉王コンビで威圧感があり、他の選手も守備のために走り回っていた。

確かに前線の選手は今大会と比べれば見劣りしていたが、守備力は圧倒的に前回のほうが上だった。


センターバックだけの責任ではない

確かに吉田や今野の技量が足りていなかった感じは否めない。しかし1対1であればどんなに優れたセンターバックでも常に勝てるとは限らないし、相手にゴール前でスペースを与え前を向かせた時点で失点を100%防ぐことは出来ないのだ。

今回は特にサイドバックの裏、ボランチの穴をつかれてカウンターを受けていたケースが多かった。特に日本の選手は体が小さく強く当たりにいけないので、カウンターを未然に防ぐようなプレーが出来ないと致命傷になる。

その点、前大会では阿部というアンカーが守備の常にケアをしていたために、抜群の安定感があった。結局、体格差を補うには数で守るしかなかったのだ。今大会では特にボランチの守備意識は高くなかったし、サイドバックの位置も高く、香川の守備力不足などもあって守備力は相当低かったと言わざるをえない。



ボールを奪えない日本

 最近のサッカーは、ハイプレスによってスペースを消してボールを奪い、そこからショートカウンターによって得点をする戦術が主流になっている。プレスの質は守備力そのものであり、同時にカウンターからの得点力に直結しているのだ。しかし日本代表のプレスはまったく効果的ではなく、ボールを奪えるシーンが極めて少なかった。

確かに体格差の問題はある。しかし、スペースのないところで数的優位さえ作れば比較的簡単にボールが奪えるのがサッカーだ。そもそも日本代表のプレッシングは、ボールを奪うためというより前にいかせないための最低限の守備的なスペース埋めでしかなく、枚数をかけてボールを奪うといった動きでは無かった。


結局何が足りなかったのか?

体格差だけを理由にしてはいけない。現にバルセロナというチームはあの体格でプレスをかけて前でボールを簡単に奪える。結局日本はそういう動きを意識してこなかっただけで、アジアの弱小チームとばかり対戦していてはいつまでたってもプレッシングを中心とした守備力は身につかないだろう。

とにかく、 南アフリカ大会のように数で守備をするか、チーム全体としてハイプレスを意識してボールを奪えるようにするか、どちらにせよ今のままでは厳しいだろう。

攻撃の形ばかり考えていた日本だが、守備力はまったく世界の平均レベルにすら達していなかったのだ。こんな状態で攻撃サッカーなんかやっていたら失点するのは当たり前で、もう一度根底から考え直す必要がある。そうでなければまた悲劇を繰り返すだけだ。